低炭素社会の実現 ZEBへの取り組み
2017年4月以降、延床面積2,000㎡以上の新築非住宅建築物は省エネルギー基準の適合義務化が開始されます。省エネルギー基準に適合した建築物より一歩先へ進んだ環境建築の選択肢の一つとして『ZEB』が注目されています。
【ZEBとは】
ZEBとは、「先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物」をいいます。
ZEBの定義
- 『ZEB』
- 年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの建築物
- Nearly ZEB
- 『ZEB』 に限りなく近い建築物として、ZEB Readyの要件を満たしつつ、再生可能エネルギーにより年間の一次エネルギー消費量をゼロに近付けた建築物
- ZEB Ready
- 『ZEB』 を見据えた先進建築物として、外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備えた建築物
【ZEBへの取り組み】
ZEBの実現・普及は、我が国のエネルギー需給の抜本的改善の切り札となる等、極めて社会的便益が高いものですが、ZEBの実現には、建築設計の早期段階からの設備・技術の導入検討が重要となり、ビルオーナーの視点に立つと、これらの知見を有する実務者がどこに実在するか認識しづらいことが、ZEBの普及課題の一つと言えます。
弊社では、ZEBを検討されている事業者様へのプランニングから設計・施工までをお手伝いし、今後の更なるZEBの普及と、ZEBの実現を目指していきます。
平成29年6月30日に有我工業所がZEBプランナーに登録されました。
【出典先:経済産業省】
【社屋ZEB化事業の取り組み】
■事業の目的
2017年4月以降、延床面積2,000㎡以上の新築非住宅建築物は省エネルギー 基準の適合義務化が始まり、省エネルギー基準に適合した建築物よりさらに進んだ環境建築の一つとして『ZEB』が注目されています。
エネルギー消費の多い北海道でZEBを実現するにあたり、外皮断熱やLow-E真空ガラスの導入によって外皮性能の向上を図るほか、高効率設備やBEMSの導入、冷暖房システムでは地中熱や井水熱の再生エネルギーを利用、さらに、太陽光発電設備を導入しました。これにより年間の一次エネルギー消費量をゼロにし、道内初となる『ZEB』100%を達成したビルを完成させました。
当建物をモデル事業とし、ARIGAは低炭素化と地球温暖化防止の実現・普及に貢献します。
■建物概要
・建築物 株式会社アリガプランニング事務所ビル
・階数 地上4階
・敷地面積 606㎡
・建築面積 203.3㎡
・延床面積 643.9㎡
・構造 鉄骨造
■内装のこだわり
①家具や階段は道産の木材を使用し、温かみの感じる室内にしました。
②壁の一部には石山軟石を使用し、トイレは地層をイメージした空間に仕上げました。
③採熱管展示スペースや透明床による熱源ヘッダーの見える化により、地中熱
システムを見て感じられるショールームとしました。
■補助金の活用
環境省補助事業「ZEB実現に向けた先進的省エネルギー建築物実証事業」を
利用。
国の実証事業として、ZEBの実現と今後のZEB化の普及拡大を図ります。
補助率:2/3
■省エネ技術
・外皮断熱 外壁・屋根:ウレタンフォーム断熱材
窓:Low-E複層ガラス(真空トリプルガラス)
・冷暖房設備 地中熱ヒートポンプ
(床暖房、FCU、床吹き出し空調)
※熱源は地中熱利用と井水熱利用の2種類
・換気設備 全熱交換器システム
・照明設備 LED照明
・高効率化 太陽光発電・蓄電池